日本アドラー心理学振興会 認定心理療法士、認定心理カウンセラーの田中詠二こと、えいさんです! 子育て、仕事、人間関係の悩みに、心理学の観点から解決のヒントをお届けします。
「自由になりたい」と、不自由な私たちが叫ぶ
やりたくもない仕事を、生活のために、毎日我慢して続けている。 気の進まない誘いを、「付き合いだから」と断れず、愛想笑いで参加している。 本当は違う意見を持っているのに、周りから浮きたくなくて、黙って頷いている。
私たちは、口を開けば「もっと自由な時間が欲しい」「しがらみから解放されたい」と、まるで籠の中の鳥のように、自由を渇望しています。 しかし、もし、ある日突然、「今日から、あなたは完全に自由です。何をしても構いません」と、その籠の扉が開かれたとしたら。 私たちは、本当に、その自由を謳歌できるのでしょうか。 おそらく多くの人は、その無限の選択肢と、それに伴う責任の重さを前に、途方に暮れ、かえって「不自由だった頃の方が、楽だった」と感じてしまうかもしれません。
アドラーが語る「自由」とは、“嫌われる勇気”のことである
では、アドラー心理学が定義する、本当の「自由」とは、一体何なのでしょうか。 それは、好き勝手に振る舞うことではありません。 それは、「他者から、嫌われる勇気を持つこと」です。
なぜなら、私たちの不自由さの根源は、すべて対人関係にあり、突き詰めれば、「他者から嫌われたくない」という思いに、集約されるからです。
- 上司の機嫌を損ねて、嫌われたくないから、理不尽な要求を飲む。
- 友人の輪から外れて、嫌われたくないから、自分の意見を殺す。
- 親をがっかりさせて、嫌われたくないから、親の期待通りの人生を演じる。
お分かりでしょうか。 すべての人から好かれようとする、その生き方こそが、私たちを最も不自由にしている、見えない鎖なのです。 本当の自由とは、この鎖を、自らの意思で断ち切ることから始まります。
「孤独」を恐れるな。それは、自立の証である
「嫌われる勇気」を持つ、ということは、必然的に「孤独」を引き受ける覚悟を伴います。 他者の評価軸ではなく、あなた自身の信念に従って生きる道は、時に、誰からも理解されない、孤独な道かもしれません。
しかし、この「孤独」は、仲間外れにされた、哀れな「孤立(Loneliness)」とは、全く違います。 それは、自分の足で、まっすぐに大地に立つ、自立した個人だけが味わうことのできる、誇り高い「孤独(Solitude)」なのです。 そして、この誇り高い孤独を知っている人間だけが、他者に依存したり、他者を支配したりするのではなく、一人の対等な個人として、他者と「協力」という名の、本当の“橋”を架けることができるのです。
今日、あなたが手放す、最初の“鎖”
では、具体的にどうすれば、この「自由」への一歩を、踏み出せるのでしょうか。
ステップ1:「他者の期待に応える」のを、一つ、やめてみる まずは、一番、簡単なところから始めましょう。頼まれた仕事を、時には「できません」と断ってみる。気の進まない誘いを、「ごめんなさい、その日は別の予定があって」と、断ってみる。
ステップ2:「嫌われたかもしれない」という“不快感”に、耐えてみる 断った後、あなたの心には、必ず「相手は、どう思っただろうか」「嫌われたかもしれない」という、不快な感情が襲ってきます。 その時、「やっぱり、やるべきだった」と後悔するのではなく、「これが、自由の“コスト”だ。私は今、自由を実践しているのだ」と、その不快感を、勇気の証として、堂々と引き受けるのです。
ステップ3:「自分は、どうしたいのか」を、自分に問いかける 他者の期待から自由になった、その「余白」の時間で、「自分は、本当は何をしたいのか」「自分の貢献は、どこにあるのか」を、静かに、そして真剣に、自分自身に問いかけるのです。
自由とは、誰かが与えてくれるものではありません。 それは、あなたが、あなたを縛っている、他者からの承認という名の“鎖”を、あなた自身の勇気で、一つ、また一つと、断ち切っていく、そのプロセスそのものなのです。
どうしても、嫌われるのが怖くて、他者の期待に応える生き方を、やめられない。自由になりたいのに、いざとなると、孤独になるのが怖くて、一歩が踏み出せない。その、深い葛藤、お察しします。
カウンセリングは、あなたがなぜそれほどまでに承認を求め、孤独を恐れるのか、その背景にあるあなたのライフスタイルを探求する場所です。そして、不自由な対人関係の鎖から自らを解き放ち、本当の意味での「自由」を生きるための、具体的な「勇気」を、伴走者として育んでいくお手伝いをさせていただきます。
初回カウンセリング(オンライン)はこちらからお申し込みいただけます。

お会いできるのを楽しみにしています。
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