「アダルトチルドレン」とは?生きづらさの原点となる7つの特徴とタイプ別解説

日本アドラー心理学振興会 認定心理療法士、認定心理カウンセラーの田中詠二こと、えいさんです! 子育て、仕事、人間関係の悩みに、心理学の観点から解決のヒントをお届けします。

「アダルトチルドレン」とは?生きづらさの原点となる7つの特徴とタイプ別解説

「なぜだか分からないけど、ずっと生きづらい」 「人間関係で、いつも同じようなパターンを繰り返してしまう」

そう感じている方は、もしかしたら「アダルトチルドレン(AC)」という言葉に、ご自身の姿を重ねてしまうかもしれません。

アダルトチルドレンとは、病名や診断名ではありません。子ども時代に、親との関係の中で作られた「心の傷」や「考え方のクセ」を抱えたまま大人になり、生きづらさを感じている状態を指す言葉です。

もともとは、アルコール依存症の親を持つ子ども(Adult Children of Alcoholics)を指しましたが、現在では、親の不仲や虐待、過干渉など、家族が本来の安らぎの場でなかった「機能不全家族」で育った人全般を指す、より広い意味で使われています。

あなたにも当てはまる?アダルトチルドレンの7つの特徴

アダルトチルドレンの方には、共通したいくつかの特徴が見られます。ご自身の心と照らし合わせてみてください。

  1. 自己肯定感が低く、自分を責めてしまう:自分には価値がないと感じ、何か問題が起こると「自分のせいだ」と過剰に自分を責めます。

  2. 他人の評価や顔色を過剰に気にする:「嫌われたくない」という思いが強く、常に他人の期待に応えようと無理をしてしまいます。

  3. 完璧主義:「ちゃんとしなきゃ」「失敗してはいけない」という思いが強く、物事を白黒つけたがり、自分も他人も追い詰めてしまいます。

  4. 見捨てられ不安が強い:人から拒絶されることを極端に恐れ、相手にしがみついたり、逆に親密な関係を避けたりします。

  5. 自分の感情がよく分からない:自分の本当の気持ちを感じることを抑圧してきたため、自分が何を感じ、何をしたいのかが分からなくなっています。

  6. 物事を最後までやり遂げることが難しい:一見、熱心に始めても、失敗を恐れるあまり、途中で投げ出してしまうことがあります。

  7. 人間関係で極端な役割を演じてしまう:相手に過剰に尽くしたり、逆にわざと問題を起こしたりと、対等な関係を築くのが苦手です。

生き抜くために身につけた「5つのタイプ」

機能不全家族という、安心できない環境で生き抜くために、子どもは無意識のうちに特定の「役割」を演じるようになります。それが、大人になってからの人間関係のパターン(ライフスタイル)の原型となります。

  • ヒーロー(英雄):親の期待に応えようと、必死で「良い子」を演じます。成績優秀でしっかり者ですが、失敗に極端に弱いという側面も。

  • スケープゴート(生け贄):家族の注目を引くために、非行に走るなど、わざと「悪い子」を演じます。家族の問題を一身に背負ってしまうタイプです。

  • ロストワン(いない子):存在感を消し、誰にも迷惑をかけないよう、まるで「いない子」のように振る舞います。自己主張が苦手で、自分の感情を表現できません。

  • ケアテイカー(世話役):親やきょうだいの世話を焼き、家族の面倒を見ることで、自分の存在価値を見出そうとします。自分を犠牲にしがちです。

  • ピエロ(道化師):家庭内の険悪なムードを和らげるため、いつもおどけて場を盛り上げる「道化師」を演じます。心の中の悲しみや不安を、笑顔の仮面で隠しています。

これらの役割は、当時のあなたが、その困難な環境を生き抜くために、必死で編み出した最善の生存戦略だったのです。

アドラ―心理学が示す、回復への道

過去の家庭環境が、今のあなたの生きづらさの「原因」になっている。そう考えるのは自然なことです(原因論)しかし、アドラー心理学は、そこに留まりません。

「その生き方を続けることで、どんな“目的”を果たそうとしているのか?」と問いかけます(目的論

あなたが演じてきた役割は、かつてはあなたを守ってくれました。しかし、大人になった今、その役割は、あなたを不自由にしているのかもしれません。

もう、その役を演じ続けなくても、いいのです。

アドラー心理学のカウンセリングでは、過去の原因探しに終始するのではなく、「これから、どう生きていきたいか」に焦点を当てます。

あなたが身につけたライフスタイル(人生の脚本)を、あなた自身が理解し、その脚本がもはや自分を幸せにしないと気づくこと。そして、自分の意志で、新しい脚本を書き直す「勇気」を持つこと。

あなたの生きづらさは、決してあなたのせいではありません。 しかし、これからの人生をどう生きるかは、あなた自身が決められます。

カウンセリングは、古い鎧を脱ぎ捨て、あなたらしい、軽やかな人生を歩み始めるための、安全な場所です。 一人で抱え込まず、ぜひ一度、あなたの話を聞かせてください。

初回カウンセリング(オンライン)はこちらからお申し込みいただけます。

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