心の天気

日本アドラー心理学振興会 認定心理療法士、認定心理カウンセラーの田中詠二こと、えいさんです! 子育て、仕事、人間関係の悩みに、心理学の観点から解決のヒントをお届けします。


心の天気を、他人に委ねていませんか?

上司からの一言に、一日中ウキウキしたり。 ママ友の何気ない言葉に、夜までズーンと落ち込んだり。

まるで、自分の心のスイッチが他人の手の中にあって、気まぐれにオン・オフされているような感覚。他人の言葉という名の「風」に、自分の感情の「帆」が大きく揺さぶられてしまう…。そんな経験はありませんか。

他人の評価は、蜜のように甘く、時には刃物のように鋭いものです。だからこそ、私たちはそれに一喜一憂してしまう。それは、ある意味でとても自然なことです。

そのボール、どう受け取りますか?

アドラー心理学の視点から見ると、これは非常に興味深い現象です。 ここで大切なのは、「相手が何を言うか」と「それを聞いてあなたがどう感じるか」は、別の問題だということです。これを「課題の分離」と呼びます。

相手は、ただあなたに向かって言葉のボールを投げただけ。 そのボールを、宝物のように大事に抱きしめて「喜び」を感じるのも、自分を傷つける石つぶてだと捉えて「憂い」を感じるのも、実はあなた自身が選択しているのです。

私もかつては、取引先の担当者の「検討します」の一言に、「これは脈アリか、それともただの社交辞令か…」と、一晩中ぐるぐる考え込んだものです。しかし、相手はもしかしたら、その日の夕食の献立を考えながら、相槌を打っただけかもしれません。

そう考えると、少し滑稽に思えませんか? 私たちは、他人の言葉そのものではなく、自分自身の「解釈」によって、心を揺り動かされているのです。

自分の「価値の物差し」を取り戻す

では、どうすれば他人の言葉の風に、むやみに帆を揺らされずに済むのでしょうか。 それは、自分の中に「錨(いかり)」を下ろすことです。その錨とは、あなた自身の「価値の物差し」に他なりません。

他人の「いいね!」の数で自分の価値を測るのではなく、「今日の自分は、誰かの役に立てただろうか」「昨日より、ほんの少しでも成長できただろうか」と、自分自身に問いかけてみる。

この「貢献感」こそが、アドラー心理学が最も大切にする、揺るぎない自信の源泉です。 不思議なもので、自分の意識が「どう見られるか」から「何ができるか」に移った時、あれほど気になっていた他人の評価が、それほど重要ではないことに気づきます。

我が家には中学生から幼稚園児まで4人の子どもがいますが、彼ら彼女らの言葉に毎日一喜一憂していたら、カウンセラーといえども身が持ちません(笑)「パパ、大好き!」も「パパ、あっち行って!」も、一つの「事実」として受け止めつつ、親としてどう関わるか、という「自分の課題」に集中する。子育ては、まさに課題の分離の連続です。


他人の言葉に揺れ動くのは、あなたがそれだけ周囲の人との関係を大切にしている、心優しい証拠です。 しかし、その優しさが、あなた自身を疲れさせているのなら、少し考え方を変えてみる時期かもしれません。

自分の「解釈のクセ」を知り、自分だけの「価値の物差し」を持つ。 その作業は、一人では少し難しいかもしれません。カウンセリングは、そのための安全な地図を広げ、あなたの旅を隣で伴走するような時間です。今のところ、カウンセリングはオンラインのみで受け付けております。

心の天気のコントロールを、少しずつ自分に取り戻していきませんか。


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