「緊張」は、あなたが作り出した“言い訳”かもしれない

日本アドラー心理学振興会 認定心理療法士、認定心理カウンセラーの田中詠二こと、えいさんです! 子育て、仕事、人間関係の悩みに、心理学の観点から解決のヒントをお届けします。

「緊張」は、あなたが作り出した“言い訳”かもしれない

大事なプレゼンの前、好きな人をデートに誘う時、大勢の前で話す時…。 心臓がドキドキして、手足が震え、頭が真っ白になる。

「この場面では、緊張して当たり前だ」 私たちは、そう考えます。状況(原因)が、緊張(結果)を引き起こしているのだ、と。

しかし、アドラー心理学は、その矢印をひっくり返して、こう問いかけます。 「あなたはその“緊張”を使って、何を達成しようとしているのですか?」と。

「緊張」の裏に隠された“目的”

信じられないかもしれませんが、アドラー心理学の「目的論」では、緊張でさえも、私たちが無意識のうちに何らかの目的を達成するために「使っている」道具だと考えます。

では、その「目的」とは何でしょうか?

例えば、プレゼンで緊張する目的は…

  • 失敗した時のための“保険”:「すごく緊張していたから、うまくできなくても仕方ない」という言い訳を、あらかじめ用意しておく。

  • 課題からの“逃避”:「緊張して実力が出せなかった」と思えば、「自分には実力がない」という事実と向き合わなくて済む。

  • 相手への“要求”:「私はこんなに緊張しているんです」とアピールすることで、相手に「優しく評価してほしい」「完璧を求めないでほしい」と、無言の要求をしている。

そう、私たちは「失敗して、無能だと思われること」を極端に恐れるあまり、「緊張」という症状を作り出し、自分を守ろうとしているのです。

「貢献」に集中すれば、緊張は必要なくなる

このからくりに気づけば、道は拓けます。 緊張をなくそうと必死になるのではなく、緊張を「使う必要」をなくせばいいのです。

そのためには、意識のチャンネルを切り替えることが効果的です。 「うまくやらなきゃ」「変に思われたらどうしよう」という自己への関心から、 「聞いてくれる人に、少しでも有益な情報を届けよう」「この場の空気を、少しでも良くしよう」という他者への貢献へと、意識をシフトさせるのです。

貢献が目的になれば、完璧である必要はありません。 少し言葉に詰まっても、資料をめくる手が震えても、伝えたいという気持ちがあれば、それはもう立派な貢献です。

すると、自分を守るための「緊張」という道具は、もはや必要なくなります。

あなたが「緊張」に飲み込まれそうになった時、ぜひこの質問を自分に投げかけてみてください。

今、私は自分を守ることに必死になっていないか?」 「今、私は目の前の人に、どんな貢献ができるだろうか?

この視点の転換が、あなたを不要な緊張から解放し、本来の力を発揮する手助けとなります。

カウンセリングは、あなたがなぜ「緊張」という道具を使うようになったのかを理解し、自己防衛ではなく「貢献」へと向かう勇気を育む場所です。 自分らしいパフォーマンスで、軽やかに人生を歩むお手伝いをさせてください。

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