「孤独」と「孤立」の違いと、心地よい人付き合いの見つけ方

日本アドラー心理学振興会 認定心理療法士、認定心理カウンセラーの田中詠二こと、えいさんです! 子育て、仕事、人間関係の悩みに、心理学の観点から解決のヒントをお届けします。

友達が少ないのはダメなこと?「孤独」と「孤立」の違いと、心地よい人付き合いの見つけ方

SNSを開けば、たくさんの友達に囲まれた、きらびやかな写真が並んでいる。 それに比べて、自分は…。

そんな風に、誰かと比べて、友達が少ないことに引け目を感じたり、寂しくなったりしていませんか? 「友達が多い=リア充で、価値がある」「友達が少ない=寂しくて、価値がない」 私たちは、いつの間にか、そんな「数の神話」に囚われてしまいがちです。

しかし、アドラー心理学は、私たちに全く違う視点をくれます。 それは、友達の「数」と、その人の「幸福度」や「価値」は、全く関係がない、ということです。

あなたが恐れるべきは「孤独」ではなく「孤立」

アドラー心理学では、「孤独」と「孤立」を、はっきりと区別します。

  • 孤独:物理的に一人でいる状態のことです。一人の時間を楽しんだり、思索にふけったり、趣味に没頭したり…。孤独は、自分自身と向き合うための、豊かで、創造的な時間にもなり得ます。

  • 孤立:物理的な状況ではなく、共同体から切り離されている、という主観的な感覚のことです。たとえ、たくさんの人に囲まれていても、「ここに自分の居場所はない」「周りはみんな敵だ」と感じている状態。これこそが、人の心を蝕み、不幸をもたらす、私たちが本当に避けるべき状態なのです。

たとえ友達が一人もいなくても、家族やパートナー、あるいは職場の人たちと信頼で結ばれ、「自分は、この世界にちゃんと居場所がある」と感じていれば、その人は決して「孤立」してはいません。

目指すゴールは、「共同体感覚」

では、どうすれば「孤立」から抜け出し、心からの安心感を得られるのでしょうか。 その答えが、「共同体感覚」を育むことです。

「共同体感覚」とは、他者を「仲間」だとみなし、その仲間の中で「自分には居場所がある」と感じられることです。 これは、友達の数や、パーティーの招待状の数で測れるものではありません。

たとえ、たった一人でも、心から信頼できる「仲間」がいる。 「自分は、誰かの役に立っている」という「貢献感」を感じられる。 その感覚こそが、私たちを「孤立」から救い出し、人生に幸福をもたらしてくれるのです。

心地よい人付き合いを見つけるための、はじめの一歩

もし、あなたが「孤立」していると感じるなら。 いきなり100人の友達を作ろうとする必要はありません。

  1. まずは、たった一人との信頼関係を目指す 目の前にいる、たった一人の人と、誠実に向き合ってみる。相手を評価したり、疑ったりするのではなく、対等な「仲間」として、敬意を払う。

  2. 「何をしてもらえるか」ではなく「何ができるか」を考える 相手から何かを得ようとするのではなく、「自分は、この人に何ができるだろう?」と考えてみましょう。笑顔で挨拶する、話を聞く、小さな手伝いをする。そのささやかな「貢献」が、信頼の橋を架けます。

  3. 自分から、信頼する勇気を持つ 相手が信頼してくれるのを待つのではなく、自分から相手を信頼してみる。もちろん、裏切られるのが怖いかもしれません。しかし、そのリスクを引き受ける「勇気」なくして、深い人間関係を築くことはできないのです。

カウンセリングは、あなたが安心して、この「はじめの一歩」を踏み出すための、最も安全な場所です。 カウンセラーとの信頼関係を通じて、「他者は仲間である」という感覚を、ゆっくりと、しかし確実に、育てていくことができます。

友達の数に、もう悩まなくて大丈夫。 あなたにとっての、心地よい「仲間」との繋がりを、一緒に見つけていきましょう。


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