日本アドラー心理学振興会 認定心理療法士、認定心理カウンセラーの田中詠二こと、えいさんです! 子育て、仕事、人間関係の悩みに、心理学の観点から解決のヒントをお届けします。
アダルトチルドレンが「自分軸」を取り戻すためのアファメーションと言葉かけ
「自分さえ我慢すれば、丸く収まる」 「相手が何を求めているか、常に考えてしまう」 「自分の本当の気持ちが、よく分からない…」
子ども時代、家族という共同体の中で安心感を得るために、無意識のうちに特定の「役割」を演じてきたアダルトチルドレン(AC)の方々。
その生き残り戦略(ライフスタイル)は、大人になった今、あなたを他人や過去に縛り付け、まるで「自分軸」を失ったかのような、苦しい感覚をもたらしているかもしれません。
しかし、アドラー心理学は教えてくれます。 あなたは、決して無力な被害者ではない。あなたの人生の主人公は、他の誰でもない、あなた自身なのだと。
今日は、あなたがその主人公の座を取り戻し、自分らしく、軽やかに生きていくための「お守り」となるアファメーション(自分への肯定的な言葉かけ)を3つ、ご紹介します。
1. 「これは、誰の課題だろう?」
相手の機嫌が悪い。パートナーが不満そうだ。そんな時、あなたは「私が、何とかしなければ」と、相手の感情の責任まで背負い込んでいませんか?
相手がどう感じ、どう行動するかは、「相手の課題」です。 あなたがコントロールすることはできませんし、その必要もありません。
心がざわついたら、そっと問いかけてみてください。 「これは、誰の課題だろう?」
この言葉は、あなたと他者との間に健全な心の境界線を引いてくれる、魔法の言葉です。あなたは、他人の感情の責任を負う必要はないのです。
2. 「私は、どうしたい?」
他人の期待に応えること、周りの顔色を窺うことが、長年のクセになっているかもしれません。 そんなあなたは、自分の「したい」という気持ちを、後回しにしてきたのではないでしょうか。
どんなに小さなことでも構いません。 お昼ご飯のメニュー、休日の過ごし方、友人からの誘い…。 決断を迫られた時、「(みんなは、ではなく)私は、どうしたい?」と、自分に問いかける習慣をつけてみてください。
これは、他人の人生の脇役ではなく、自分の人生の主人公として生きるための、大切な練習です。 あなたの人生の舵は、あなたが握っていいのです。
3. 「私は、今の私で、貢献できる」
ACの方の中には、「完璧でなければ、役に立たなければ、自分には価値がない」という、完璧主義の罠に陥ってしまう方が少なくありません。
しかし、アドラー心理学では、人の価値は、存在そのものにあると考えます。 そして、その価値は「貢献感」によって実感できます。
「完璧な私」でなくても、「今の私」にできる、ささやかな貢献は、必ずあります。 家族の話を聞いてあげること、職場で「ありがとう」と伝えること、友人からの連絡に返信すること…。
「何か特別なことをしなければ」という気負いを手放し、「私は、今の私にできることで、貢献しよう」と呟いてみてください。 その貢献感が、「自分は、このままで、ここにいていいんだ」という、揺るぎない安心感(共同体感覚)を育ててくれます。
これらの言葉は、長年使い続けた、古い「人生の地図(ライフスタイル)」を書き換えるための、新しいペンです。 すぐに変われなくても、大丈夫。 焦らず、諦めず、毎日少しずつ、自分自身に優しい言葉をかけてあげてください。
もし、一人でその地図を書き換えるのが難しいと感じたら。 カウンセリングは、あなたが安心して新しい地図を描けるよう、隣でコンパスを持ち、道を照らす灯りを持つ、そんな場所です。 いつでも、あなたのことをお待ちしています。
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お会いできるのを楽しみにしています。
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