完璧主義を手放す練習

日本アドラー心理学振興会 認定心理療法士、認定心理カウンセラーの田中詠二こと、えいさんです! 子育て、仕事、人間関係の悩みに、心理学の観点から解決のヒントをお届けします。

完璧主義を手放す練習。「60点でOK」と自分を許せるようになる心のトレーニング

「資料は、一字一句間違えてはいけない」 「家事は、隅々までピカピカにしなくちゃ」 「100点を取らなければ、意味がない」

そんな「完璧主義」の呪いに、心を縛られていませんか?

完璧を目指すことは、一見、素晴らしいことのように思えます。しかし、その高すぎる理想は、あなたから「始める勇気」を奪い、小さなミスで「自分はダメだ」と自己嫌悪に陥らせ、常にあなたを緊張とプレッシャーで追い詰めます。

アドラー心理学では、この完璧主義を「勇気がくじかれた状態」の一つと捉えます。 失敗して「無能な自分」という烙印を押されるのが怖くて、完璧という非現実的な目標を掲げ、課題そのものから逃げようとしているのです。

では、どうすれば、この重たい鎧を脱ぎ捨て、「60点でOK」と、不完全な自分を笑顔で許せるようになるのでしょうか。

「完璧」ではなく「貢献」に、心を合わせる

そのための、最もパワフルな心のトレーニング。 それは、意識のベクトルを「完璧であること」から「貢献すること」へと、ぐいっと切り替えることです。

アドラー心理学が教える幸福の条件、それは「共同体感覚」です。 これは、「自分は、仲間(共同体)の役に立っている」と感じられること、すなわち「貢献感」によって育まれます。

そして、嬉しいことに、貢献に、100点満点は必要ありません。

考えてみてください。 あなたが誰かに助けてもらった時、「完璧な助けじゃなかったから、意味がない」なんて思うでしょうか? いいえ、「手伝ってくれてありがとう」と、その気持ちや行動そのものに感謝するはずです。

あなたも、それでいいのです。

  • 100点の資料じゃなくてもいい。60点の完成度でも、締め切りまでに出すことで、チームに貢献できる。
  • 100点の掃除じゃなくてもいい。60点の綺麗さでも、家族が心地よく過ごせる空間を作ることで、貢献できる。

「60点でOK」の自分を許可する、3つのステップ

今日から、この心のトレーニングを始めてみませんか。

  1. 「目的」を再確認する 何かを始める前に、「これをやる目的は、完璧に仕上げることだろうか?それとも、誰かの役に立つことだろうか?」と自問します。心のコンパスを「貢献」に合わせるのです。

  2. 「60点のゴール」を設定する 「ここまでできたら、今日のところはOKにしよう」という、現実的な「60点のゴール」をあらかじめ決めておきます。例えば、「資料の骨子だけ作る」「リビングだけ片付ける」などです。

  3. 60点の自分を「勇気づけ」する 60点のゴールを達成したら、そこで、きっぱりと手を止めます。そして、「完璧じゃないけど、よくやった!」「貢献できた!」と、自分自身を承認し、勇気づけてあげてください。

このトレーニングを繰り返すことで、あなたの心は、完璧主義の呪縛から、少しずつ解放されていきます。 「~ねばならない」という緊張感は、「~しよう」という軽やかな貢献意欲へと変わっていくでしょう。

もし、どうしても100点を目指すクセが手放せなかったり、60点の自分を許せなかったりしたら、それはあなたが、心の奥深くで「不完全な自分には価値がない」と信じ込んでいるサインかもしれません。

カウンセリングは、その根深い思い込み(ライフスタイル)を、あなたと一緒に見つめ直し、「不完全である勇気」を育む場所です。 不完全なあなたのままで、素晴らしい。 そのことを、心から実感できる毎日を、一緒に作っていきましょう。

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