日本アドラー心理学振興会 認定心理療法士、認定心理カウンセラーの田中詠二こと、えいさんです! 子育て、仕事、人間関係の悩みに、心理学の観点から解決のヒントをお届けします。
「あの人、なんであんな行動するんだろう?」と思った時に
あなたの周りに、こんな人はいませんか?
- いつも輪の中心にいて、注目を浴びたがる人。
- 会議では決して意見を言わず、波風を立てないようにする人。
- 必要以上に手伝いを申し出て、「良い人」でいようとする人。
- わざとルールを破ったり、反発したりして、周りを困らせる人。
一見、これらの行動はバラバラに見えます。 私たちはつい「目立ちたがり屋だから」「やる気がないから」「お節介だから」「性格がひねくれているから」と、その人の性格や過去を原因として片付けてしまいがちです。
でも、アドラー心理学のレンズを通して見ると、全く違う景色が広がってきます。
すべての行動は「所属」のため
アドラー心理学では、私たちのあらゆる悩みは対人関係に根ざしており 、すべての行動には対人関係上の「目的」があると考えます。
そして、その最も根源的な目的の一つが「共同体(家族、職場、友人グループなど)の中に、自分の居場所があると感じたい」という、所属と承認への欲求です。
そう、一見バラバラに見えた先ほどの行動も、「このグループに所属していたい」というたった一つの目的に向かっているのかもしれないのです。
- 注目を浴びることで、自分の存在価値を確かめ、ここにいていいんだと思いたい。
- 波風を立てないことで、グループから排除されるリスクを避け、ここにいていいんだと思いたい。
- 「良い人」でいることで、人に必要とされ、ここにいていいんだと思いたい。
- 周りを困らせることで、たとえネガティブな形でも自分に関心を向けさせ、ここにいていいんだと思いたい。
行動の仕方は違えど、その根っこにある「居場所が欲しい」という切実な願いは、みんな同じなのです。
「貢献」こそが、本当の居場所をくれる
この視点を持つと、誰かの不可解な行動に対して、腹が立つ前に「ああ、この人は今、自分なりのやり方で、必死に自分の居場所を探しているんだな」と、少しだけ優しい気持ちになれるかもしれません。
では、どうすれば私たちは健全に「所属」の欲求を満たすことができるのでしょうか。 アドラー心理学の答えはシンプルです。「貢献すること」です。
特別なことである必要はありません。 相手の話を真剣に聞く。自分の仕事をきちんとこなす。感謝の気持ちを伝える。 そんな、ごく当たり前の「貢献」の積み重ねが、「自分は仲間の役に立っている」という実感に繋がり、それが揺るぎない「自分の居場所=共同体感覚」を育んでくれるのです。
もし、あなたの周りにいる誰かの行動や、あなた自身の行動に悩んだ時は、この問いを思い出してみてください。
「その行動は、どんな風に『所属したい』という目的に繋がっているんだろう?」 「どうすれば、もっと建設的な『貢献』という形で、その目的を達成できるだろう?」
一人で考えるのが難しければ、いつでも僕がお手伝いします。 カウンセリングを通じて、あなただけの「貢献」の形を一緒に見つけ、心安らぐ、本当の居場所を築いていきましょう。
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お会いできるのを楽しみにしています。
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