日本アドラー心理学振興会 認定心理療法士、認定心理カウンセラーの田中詠二こと、えいさんです! 子育て、仕事、人間関係の悩みに、心理学の観点から解決のヒントをお届けします。
刺激の多い日でも夜ぐっすり眠るために。
仕事のプレゼンや大事な会議、子どもの学校行事、友人との楽しいけれど少し気を使った食事会…。 日中、たくさんの刺激を受け、頭も心もフル回転させた日。
「あー、疲れた!今日はぐっすり眠れるぞ」 そう思って布団に入ったのに、なぜか目が冴えてしまい、考えが頭の中をぐるぐる…。そんな経験はありませんか?
体は疲れているのに、心が「戦闘モード」のまま、スイッチがオフにできない。 アドラー心理学では、この状態を「過剰な用心深さ」や「安全でない」という感覚の表れだと考えます。
心はまだ、日中の課題と戦い続けているのです。 では、どうすれば、心に「今日の戦いは終わりだよ」と告げ、安らかな眠りへと導くことができるのでしょうか。
眠る前の「心の終業準備」3つの習慣
眠りにつくことは、一日の「仕事」を終えることと似ています。 物理的な片付けだけでなく、「心の終業準備」をすることで、私たちは安心して休息に入ることができます。
1. 今日の自分を、ただ承認する
まず、今日一日を振り返り、評価や反省ではなく、ただ「事実」として承認します。 「今日は、たくさんの人と話したな」 「朝から晩まで、よく動いたな」
完璧でなくてもいいのです。100点満点でなくてもいい。 ただ、今日一日、一生懸命生きた自分の努力を、自分自身が認めてあげる。 これは、自分へのささやかな「勇気づけ」です。
2. 「今日の課題」と「明日の課題」を分離する
次に、頭に浮かぶ心配事を、「今日の課題」と「明日の課題」に分けます。 これが、心の重荷を軽くする「課題の分離」です。
「あの人に送ったメール、返事はまだ来ないな」 →これは、もう自分の手から離れた「相手の課題」です。
「明日の会議、うまくいくかな…」 →これは「明日の自分の課題」です。今日のあなたの課題は、休息すること。
「今日の課題は、すべて終わった。明日のことは、明日になってから考えよう」 この心の境界線が、あなたを過剰な警戒心から解放します。
3. 「終わり」を宣言する
最後に、自分自身に向かって、はっきりと「終わり」を宣言します。 声に出しても、心の中で唱えても構いません。
「今日の仕事は、終わり!」
この宣言は、フル回転していたあなたの心に、「もう休んでいいよ」という許可を与える、魔法の言葉です。 まるで、オフィスのドアを閉め、鍵をかけるように。 この言葉で、あなたの一日は、きちんと終わりを迎えます。
眠りは、無理やり手に入れるものではなく、安心して手放した時に、自然と訪れるものです。 刺激が多く、心が休まらないと感じる夜は、ぜひこの「心の終業準備」を試してみてください。
もし、それでも心がざわついて眠れない夜が続くなら、それはあなたのライフスタイル(人生の設計図)に、根深い「安心できなさ」が隠れているのかもしれません。 カウンセリングは、その原因を探り、あなたが心から安心して休息できる、そんな毎日を取り戻すためのお手伝いをする場所です。
初回カウンセリング(オンライン)はこちらからお申し込みいただけます。

お会いできるのを楽しみにしています。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。 LINE公式アカウントでは、今後も皆さんの日々の悩みに役立つヒントを配信していきます。ぜひ、友だち追加をしてくださいね。
コメント