日本アドラー心理学振興会 認定心理療法士、認定心理カウンセラーの田中詠二こと、えいさんです! 子育て、仕事、人間関係の悩みに、心理学の観点から解決のヒントをお届けします。
「あの人はいいな…」隣の芝生が青く見えるワケ
SNSを開けば、きらびやかな友人たちの投稿。 会社に行けば、優秀な同僚の活躍。 趣味のコーヒーでも、自分よりずっと上手な人がたくさんいます。
そんな時、ふと「それに比べて自分は…」と、心がチクッとしたり、焦りを感じたりすることはありませんか?
私たちは、無意識のうちに自分と他人を一本の「ものさし」で測り、「上か、下か」「優れているか、劣っているか」を判断してしまうクセがあります。アドラー心理学では、これを「縦の関係」と呼びます。
この「縦の関係」の土俵にいる限り、私たちの心は休まりません。 人より優れていれば優越感に浸り、劣っていれば劣等感に苛まれる。それは、勝つか負けるかしかない、終わりのない競争です。
「競争」から「協力」のステージへ
アドラー心理学が目指すのは、この「縦の関係」から抜け出し、「横の関係」を築くことです。
「横の関係」とは、人はそれぞれ違うけれど、対等であるという考え方です。 身長や年齢、知識や富に違いはあっても、人としての価値に優劣はない。 走るのが速い人もいれば、絵を描くのが上手な人もいる。どちらが「上」ということはありません。
このステージに立つと、他人は「競争相手」ではなく、共に助け合う「仲間」になります。
隣の芝生が青く見えた時、それは嫉妬の対象ではなくなります。 「すごいな、自分も頑張ろう」という成長のエネルギーになったり、「どうやったらそんなに綺麗になるの?」と学びの対象になったり、「あなたの芝生も素敵ですね」と、心から祝福できるようになったりするのです。
比べる相手は、昨日の自分だけでいい
「横の関係」を築くための、とてもシンプルな魔法の言葉があります。 それは、「人と比べるのではなく、理想の自分(あるいは、昨日の自分)と比べる」ことです。
他人のものさしで自分を測るのをやめる。 自分のものさしで、自分の成長だけを見つめる。
昨日より一歩でも前に進めたなら、それでいい。 昨日より一つでも多く優しくなれたなら、それでいい。 その小さな成長の積み重ねが、揺るぎない自信を育ててくれます。
もしあなたが、誰かと比べて落ち込んでしまったり、焦ってしまったりしているのなら、少しだけ視点を変えてみませんか。
あなたは、誰かと競争するために生まれてきたのではありません。 あなただけのユニークな存在として、仲間と協力し、貢献するために、ここにいるのですから。
カウンセリングは、あなたが他人との「縦の関係」から抜け出し、自分自身の価値を信じて「横の関係」を築くためのお手伝いをする場所です。 競争のステージから降りて、あなたらしい、穏やかな人生を歩み始めましょう。
初回カウンセリング(オンライン)はこちらからお申し込みいただけます。

お会いできるのを楽しみにしています。
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