あなたの中の「ダメ出し」をする人へ

日本アドラー心理学振興会 認定心理療法士、認定心理カウンセラーの田中詠二こと、えいさんです! 子育て、仕事、人間関係の悩みに、心理学の観点から解決のヒントをお届けします。

あなたの中の「ダメ出し」をする人へ

先日、いつものように趣味のコーヒー豆を焙煎していたら、うっかり火力を間違えて、豆を真っ黒に焦がしてしまいました。部屋に広がる、香ばしいとは言えない煙の匂い…。

その瞬間、僕の頭の中に声が響きます。 「あーあ、またやっちゃった。なんて自分はダメなんだ」 「時間を無駄にした。豆も無駄にした」

あなたにも、こんな風に自分を厳しく責めてしまう「内なる声」はありませんか?

仕事での小さなミス。 子どもへの何気ない一言。 パートナーとの気まずい空気。

その度に、自分自身にダメ出しをして、落ち込んでしまう。 その声の正体は、アドラー心理学でいう「ライフスタイル」、つまり、あなたが10歳前後までに作り上げた「人生の設計図」に組み込まれた、自己概念(自分はこういう人間だ、という思い込み)の一部かもしれません。

間違いは「失敗」ではない

アドラー心理学では、劣等感そのものは悪いものではないと考えます。むしろ、成長へのバネになる自然な感情です。

問題なのは、その劣等感を「自分はダメな人間だから、挑戦する価値がない」という、人生の課題を避けるための「言い訳」にしてしまうこと。これを「劣等コンプレックス」と呼びます。

コーヒー豆を焦がしたのは、単なる間違いです。 それなのに、「だから自分はダメなんだ」と結びつけてしまうのは、この劣等コンプレックスの仕業かもしれません。

大切なのは、完璧であることではありません。 アドラーは「不完全である勇気」を持つことの重要性を説きました。 間違うこと、失敗すること、不完全であること。それらすべてを引き受けて、それでも前に進もうとする勇気です。

自分を「勇気づけ」する練習

では、どうすればいいのか? その答えが、「自分自身への勇気づけ」です。

真っ黒になった豆を見て、僕は意識的に頭の中の言葉を切り替えてみました。 「よし、今回は失敗した。この温度が高すぎたんだな。良いデータが取れた。次はうまくやれる」

誰か他人を励ますように、自分自身に声をかけるのです。 結果ではなく、挑戦したプロセスに注目する。 失敗から学べたことに目を向ける。 これが、自分との間に「横の関係」を築き、自分を信頼する練習です。

あなたの「内なる声」は、あなたにとって厳しい裁判官ですか?それとも、あたたかい応援団長でしょうか?

もし、あなたの声があなた自身を責めてばかりいるのなら、少しだけ、その声色を変える練習をしてみませんか。 カウンセリングは、その「内なる声」のルーツを探り、新しい応援団長を育てるための安全なトレーニングの場です。

自分の一番の味方は、自分自身。 そう心から思える毎日を、一緒に目指していきましょう。

初回カウンセリング(オンライン)はこちらからお申し込みいただけます。

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