日本アドラー心理学振興会 認定心理療法士、認定心理カウンセラーの田中詠二こと、えいさんです! 子育て、仕事、人間関係の悩みに、心理学の観点から解決のヒントをお届けします。
「普通は、こうでしょ?」が、あなたを苦しめる
私たちは、日常生活の中で、たくさんの「普通」や「常識」に囲まれて生きています。
「中学生にもなったら、これくらい自分でできて普通」 「社会人なのだから、この場の空気を読んで行動するのが常識」 「親になったら、自分のことより子どもを優先するのが当たり前」
これらの「普通」は、一見、社会生活を円滑にするための便利なルールのようです。 しかし、この「普通」というものさしで、自分や他人を厳しく測り始めてしまうと、私たちの心は、どんどん息苦しくなっていきます。
なぜなら、その「普通」は、本当に絶対的なものでしょうか?
あなたの「普通」は、誰の「普通」?
アドラー心理学では、私たちは一人ひとり、自分だけの主観的なメガネ(ライフスタイル)を通して世界を見ている、と考えます。あなたが信じている「普通」や「常識」は、あなたの経験や育った環境の中で作られた、あなただけの「私的論理(プライベート・ロジック)」に過ぎないのです。
それは、他の人にとっては、全く「普通」ではないかもしれません。
この「私的論理」に固執し、「普通はこうあるべきだ!」と自分や他人を裁いてしまう。 その時、私たちは、自分自身で作り上げた窮屈なルールに、自分を縛り付けてしまっているのです。
「普通にできない自分は、なんてダメなんだ…」 「常識が通じないあの人は、なんて非常識なんだ…」
その結果、劣等感を強めたり、対人関係で衝突したりしてしまいます。
「べき」を手放し、「かもしれない」と考える勇気
では、どうすれば、この息苦しさから抜け出せるのでしょうか。 それは、自分や他人の「普通」から外れた部分を、罰するのではなく、理解しようと努めることです。
そのために、私たちが持つべきなのは、客観的な事実に基づき、誰にでも受け入れられる「共通感覚(コモンセンス)」です。
「普通はこうするべき」ではなく、「私はこう思う。でも、あの人は違う考えを持っているかもしれない」 「こうするのが当たり前」ではなく、「こういうやり方も、あるかもしれない」
自分の「私的論理」が、唯一絶対の正解ではない、と知ること。 そして、他者の「私的論理」に、敬意を払うこと。
これが、他者と協力し、共に生きていくための「共通感覚」であり、成熟した大人の態度です。
もし、あなたが「こうあるべき」という考えに縛られて苦しいのなら、一度、その「べき」を、そっと手放してみませんか。 「べき」を手放した時、あなたの世界は、もっと多様で、もっと寛容で、もっと生きやすい場所に変わっていくはずです。
カウンセリングは、あなたが無意識に握りしめている「私的論理」に気づき、それを、より柔軟な「共通感覚」へと育てていくお手伝いをする場所です。 あなたを縛るルールから、あなたを自由にする翼へ。一緒に、その一歩を踏み出しましょう。
初回カウンセリング(オンライン)はこちらからお申し込みいただけます。

お会いできるのを楽しみにしています。
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